
京都の山奥でしか手に入らない幻の逸品に迫る
石川剛
取材日:2020.09.07
京都府南丹市、京の森の山奥にOMUSUBITOが存在するという噂が、我々のもとに舞い込んだ。例のOMUSUBITOは、山奥にひっそりとただずむビジネスホテルの一階で経営される「カオスすぎる居酒屋」にて、おむすびを結んでいるらしい。これは素晴らしいご縁が結べる予感がする。そうだ、京都へ行こう。
First impression

ハッチー

石ちゃん
初めまして!ハッチー!

ハッチー
(お、大きい!いや、デカい!身長も180後半くらいありそうだし、ガタイもいい!これが山の漢なのか)

ハッチー
今回は取材にご協力いただきありがとうございます!

石ちゃん
こちらこそありがとうなぁ!

ハッチー
(笑顔が優しい!ビジュアル以上に心の部分とか懐のデカさが笑顔だけで実感できてしまう)

ハッチー
今回は、石ちゃんのおむすびに対する想いや、人となりを通して、OMUSUBITO石ちゃんの魅力に迫りたいと思っています!よろしくお願いします!石ちゃんがおむすびに出会うまでのお話から。
少年期

石ちゃん
1980月6月19日、三重県鈴鹿生まれ、地元のスーパーを経営する両親のもとに生まれたんですよ。

ハッチー
ご両親が経営者さんなんですね!

石ちゃん
そう、家とお店が密にあって、よく働く両親の姿を見てましたよ。

ハッチー
それって、経営者さんの家庭に生まれた方しか経験できないことですね。働くご両親の姿から、石ちゃん少年はどんなことを感じましたか?

石ちゃん
一番大きな影響を受けたのは、お客さんに対して常に笑顔で接していた所かなあ。だから地元の人に親しまれていたし、お客さんとのコミュニケーションも盛んだったんですよ。

ハッチー
はいはい!何故か不思議と想像がつくというか、今の石ちゃんを見ると、そのDNAがバッチリ流れてらっしゃいますね。

石ちゃん
ハッハッハ!有難いことにそう言ってもらえるんすよ。昔からよく笑う、ずっと笑顔の少年時代でした。それにお笑いが好きで!

ハッチー
確かにお笑い芸人さんに見えなくもない。そのエッセンスを感じます。

石ちゃん
両親が共働きで、家で一番楽しめるものがテレビで、特にお笑い番組にはかじりついて見てました。学校でもみんなを笑顔にしたいってタイプでしたねぇ。(笑)

ハッチー
想像出来ちゃいました。教室の石ちゃんが。絶対いいクラスだろうな。そんな石ちゃん少年の夢ってあったんですか?

石ちゃん
ありましたねぇ。自分のお店を持ちたいって。それも両親が働いてる姿を見たり、お手伝いしながら、こんな暖かい場所を作りたいなって思ってました。

ハッチー
ではまさに今、石ちゃんがやってることですね。有言実行だ。

石ちゃん
ハッハッハ(笑)
むすび料理人石ちゃん

ハッチー
自分のお店も持ちたい石ちゃんは、学生期間を終えるとどのような人生を歩むのでしょうか?

石ちゃん
最初はね、中華料理屋さんで修行するんですよ。そこから居酒屋さん、しゃぶしゃぶ屋さん。色んな所で勉強しました。パンの移動販売もやってたかな。

ハッチー
パン!ある種真逆と言ってもいいくらい。

石ちゃん
確かに(笑)パンの次におむすびの師匠に出会うんですよ。

ハッチー
急展開っす。(笑)

石ちゃん
ハッハッハ。ピース小堀さんっていう講演家さんの「可能性は無限大ライブ」っていう講演会に参加しててて、そこでご縁した石川さんという方に、おむすびの世界へ誘われるんですよ。

ハッチー
パワーワードが乱立してますね。

石ちゃん
石川さんが「あなた大きな手ねぇ、せっかく大きな手があるのにもったいない。おむすび結びなさいよ」って、助言してくださったんですよ。その場でおむすびが「水」と「米」
と「塩」から出来てて、それが神棚に備えるものって事をお話しいただいきましたねえ。

ハッチー
おむすびの世界にもスカウトの制度があるんですね。石川さんの元で修行されるんですか?

石ちゃん
石川さんは、おむすびの方ではないんですよね。みんなの強みを発見して、助言する方なんです。

ハッチー
では、別の方がおむすびの師匠だと

石ちゃん
そう。さとけんさんて方なんだけど。

ハッチー
さとけんさん!お名前は、かねがね耳にしてます。さとけんさんからは、どんなことを教わったんですか?

石ちゃん
料理には作る人の気持ちが入る。ってことをサトケンさんからは教えて頂いたっすね。

ハッチー
どのような気持ちを込めてるんでしょうか?

石ちゃん
シンプルに「幸せ・笑顔になって欲しい」って想いですかね。

ハッチー
その笑顔にしたい想いは、幼少期から変わらずですね。
おむすびのこだわり


ハッチー
先ほども少しお伺いしたんですけど、石ちゃんのおむすびへのこだわりって何なんですか?

石ちゃん
うーん何やろう?(笑)おむすびだけじゃないんですけど、僕が料理する時は、正解をあまり決めないようにしてますねえ。常連さんの好みによって味を調節したり、その場の思いつきで味を変化させてみたり、「こうでないといけない。」って考え方が好きじゃないんすよ。

ハッチー
(正解を決めない在り方。見た目も相まって仙人に見えてきたな。。。)いかに再現性で勝負しないか。ってところなんですかね?

石ちゃん
ハッハッハ。そこまでいかないけど、それ近いものはあるかも。でも、食材には拘ってるかも、地元の水と地元のお米と地元の粗塩で作る。お店を始める前から、地元のものでおむすびを作りたい。と思ってたんすよ。


ハッチー
地元、南丹は食材も美味しいんですか?

石ちゃん
山で湧水が流れてるんすよ。そのお水でお米を炊くんですよ。水が綺麗だから食べ物も美味しいっすね。

ハッチー
湧水で炊くご飯。お腹空いてきたなぁ。

石ちゃん
山奥のカオスな居酒屋

ハッチー
続いては、僕の中では、最も気になる。お店について質問させていただきたいんですけどよろしいでしょうか?

石ちゃん
至って普通のお店なんですけどね。

ハッチー
(どこもかしこもクセだらけのお店じゃないですか!)ビジネスホテルの一階に居酒屋があるって言うのも初めて聞いたお店の形になるんですけども、そちらのお店には一体どんなお客さんが集まるんですか?

石ちゃん
どんなお客さんかー。ビネススホテルなんで、出張の会社員さんがいらっしゃっいますし、地元の方々もいらっしゃいます。

ハッチー
初耳です。笑 僕の地元にはビジネスホテルに飲みにいく習慣はなかったですし、他でも聞いたことがないです。

石ちゃん
ハハハ。本当に田舎なんで、周りにご飯食べるところも、飲みにいくところもないんですよ。だから皆さん集まってきてくださるんですよ。


ハッチー
それだけが理由じゃないですよ。絶対。そもそも、ビジネスホテルにお店を出すことになった経緯って?

石ちゃん
知り合いのご好意ですね。知り合いの方に「京都の山奥でビジネスホテルの一階のキッチンが空いてるから、使ってみない?」って声をかけて頂いて。「京都の山奥」とかってワードにビビビときましたね。

ハッチー
どういったところに?

石ちゃん
当時、日本の森と水を守るって方の影響を受けていて、今もなんですけど、だから、京都の山奥ってワードには興奮しましたね。田舎に住むのも目標やったんですよ。

ハッチー
いいなぁ、綺麗な空気にお水。東京住みの僕にとっては天国みたいな世界です。そんな経緯でビジネスホテルの一階に居酒屋ができたんですね。石ちゃんのこれといった正解を決めない在り方も、いろんな人が集まる理由なんですかね?

石ちゃん
確かに。それこそ強烈にカオスだったのが、裁判沙汰で揉めている、いわゆる原告と被告の二人が、同じタイミングでウチの店にいたこともあったすねぇ。

ハッチー
マジっすか(笑)何その状況。次会うときは法廷でね。だ。変な質問になってしまいますけど、カオスがお好きなんですか?

石ちゃん
カオス好きですねぇ。変な返しになっちゃいましたけど。正義感が戦争の根本って考え方があって、基本的にはぐちゃぐちゃな雰囲気が好みですね。

ハッチー
まさかここで「戦争」が出てくるとは、石ちゃんご自身が生み出す「暖かい雰囲気」石ちゃんの好きな「笑い」、そして石ちゃんの取り巻く「カオスな環境」の全てが世界平和に結びついてる気がします。それに今の僕自身が、石ちゃんと接することですごく穏やかな気持ちになります。

石ちゃん
ハッハッハ。ありがとうございます。
おむすびと石ちゃんの心

ハッチー
石ちゃんの知りたいとかやってみたいという欲求に対してのアクションのスピードや、実現するんだという強いバイタリティーはどこから湧いてくるんでしょう?

石ちゃん
一番大きく僕の人生の原動力になっているのが、一度死にかけたことがありまして。

ハッチー
今のお元気な姿からは想像できないです。

石ちゃん
そうですよね。病気で血糖値の上昇が止まらなくなって、命の危険を感じた経験を経て、今の僕があるというか。一度失いかけた命なので、誰かのためになるように生きようと決めたんですよね。

ハッチー
自分の命の使い方について真剣に考え抜いた先に、今の在り方があるんですね。

石ちゃん
元々の好機心旺盛な性格も相まって、自分の興味があることを学んで、それでついでに誰かが幸せになればいいかなって感じですかね。ちょっとしたS心というか。

ハッチー
S心?と言いますと?

石ちゃん
人に対して喜ばせたいとか、何かしてあげたいサービス精神っすかねぇ。


ハッチー
サービスのSか!なるほど。(なぜか、今日初めてZoomでお話しさせて頂いたのに、初めての感じが全くしないのも、石ちゃんのサービス精神のような気がする。)

石ちゃん
昔から、人を楽しませるのは好きなので、子どもの頃から同じことをやり続けているだけですねぇ。それこそ自分の店を持ちたいと思ったのも子どもの頃で、自分のピンと来たものを大切に、色んな人から学んで、今の自分が在るってだけなんですよね。

ハッチー
色んな人とは、料理の先生方のことですかね?

石ちゃん
料理ももちろんそうだけど、考え方や在り方に関しても、色んな方の「いいとこどり」を意識的に行っているんすよねぇ。やっぱり、カオス=平和っていうのが僕の考え方の根本なんで、そもそもの考え方もカオスであると心地がいいんですよね。だからこそ、面白いものが生まれてくるんじゃないかな?って。

ハッチー
こうじゃなきゃ。って感覚を取っ払って、美味しい物とお酒を囲む。その輪にはどんな人が入っても大歓迎。そのカオス最高ですね。

石ちゃん
ハハハ!ありがとうございます。

ハッチー
僕も南丹市遊びに行きます!!
musubi_memo
京都の山奥でおむすびを結んでいるOMUSUBITOは、とても優しくて穏やかな方でした。その土地のお米・お水・お塩によるこだわりのおむすびもとても美味しそうですし、カオスすぎる居酒屋にも行ってみたい!
石ちゃん初めまして!